数学の証明問題でいきなり数字を掛けたりするけど、宣言しなくていいのか調べてみた

数学で証明問題を学んでいるときに
両辺にaをかけると…

$$ a(b+c) = a(d+e)$$

のようにどこからかaを持ってきて掛けたりするのは
どういうことだろう?理由とか何にも書いてないよね、という疑問を持ったので調べてみました。

目次【本記事の内容】

疑問のきっかけの証明問題

中学数学を復習していて、マイナスかけるマイナスってそういえばどうしてプラスになるんだろうなーって思って調べたら、次の証明が出てきました。

参照リンク

なぜ-1と-1をかけると+1になるのか

こちらのページでの説明で

「証明に入るために定義が必要」

で以下の2つを定義します。

【定義1】$1$ は乗法の単位元です。

【定義2】任意の数 $a$ に対して,$a + b = 0$ を満たすような数 $b$ が存在するとき,このような数を $-a$ と呼ぶことにします

そして証明の段階になり、以下が展開されます

まず,【定義2】より、$1$ について次の式がなりたちます.(これは性質というよりも、$-1$ という数の定義だと考えたほうがいいでしょう.)

$$1+(-1)=0 \tag{5}$$

両辺に右側から $-1$ を掛けます.
$$1\times (-1) + (-1) \times (-1) = 0 \tag { 6 }$$

右辺が $0$ になるのは良いでしょうか.どんな数でも, $0$ を掛ければ $0$ になってしまうのでした.左辺の第一,第二項に関しては,【定義1】より, $1 \times (-1) = -1$ が言えます.
$$-1 + (-1) \times (-1) = 0 \tag{7}$$

両辺に(左から) $1$ を足します.
$$1+( -1) + (-1) \times (-1) = 1 \tag{8}$$
左辺の第一・二項は,【定義2】より $1 + (-1) =0$となるはずです.(もっとも,この関係はすでに式 (5)として使っていますので,「式 (5)より」と書いても良いです.)これより, $0$を省くと次式を得ます.
$$(-1) \times (-1) = 1 \tag{9}$$
(証明終わり)

うんうん、なるほど。

些細かもしれない疑問

証明は理解できましたが、疑問が残りました。
$$1 + (-1) = 0 \tag{5}$$
上記式で両辺に右側から $-1$ を掛けます。

??
式が成り立つのはわかるけど、

どこから出てきた $-1$

宣言とかしなくていいの?理由とか要らないの?と疑問になったので調べてみました。
(サイトによってはこれはこういう物だからというものは割と多かったです)

まずはいきなりかけている(-1)についてこれはどの理論を用いているかというと

 ※等式の両辺に同じ数をかけて
   も等式が成り立つ.
  A=B ならば ×C=B×C

上記はこれに当てはめて両辺に(-1)をかけていました。

あまり考えずに

「等式の性質を利用したものだから」

終わり

となりそうですが、さらに掘り下げてみたいと思います。

等式について

・そもそも等式って?

等式とは,数や号で結ばれている数学的表現のことである。 等式には,恒等式と方程式がある。 恒等式は,(a-b)2=a2-2ab+b2 のようなもので,文字に値を代入することと無関係に,の変形規則に従って証明される等式である。

 

-等式(とうしき)とは – コトバンク-

「式の変形規則」というワードが出てきたのでさらに調べる

【公理系】より

…論理式とは,推理に登場する命題あるいは命題間の関係を記号を用いて図式的に表現したものである。つぎに,論理式から他の論理式を得るための変形規則transformation ruleの若干個が与えられる。これは,ユークリッド幾何学の公理系における推理方法に当たるが,われわれの対象としているのは推理方法自体であるため,変形規則とよばれ,代数学における代入操作のような簡単な操作として表現される。…コトバンク-変形規則-

難しい

「変形規則とよばれ,代数学における代入操作のような簡単な操作として表現される」

この部分を解釈して、等式において代入操作のような簡単な操作を表現した変形規則が

(A)等式の両辺に同じ数を足して
  も等式が成り立つ

(B)等式の両辺から同じ数を引い
  ても等式が成り立つ.

(C)等式の両辺に同じ数をかけて
  も等式が成り立つ.

(D)等式の両辺を同じ数で割っても
  等式が成り立つ.

以上のような「等式の性質」のような規則である、と理解しました。

等式についての性質や規則があるのはわかりましたが、

このような性質や規則に関しては宣言する必要があるのか?

証明の中での性質等の宣言

先程のページの中でこのように述べられています。

実は,途中の足し算や掛け算の操作において,交換則,結合則,分配則といった性質が成り立つことを前提としています

これは定義しなくていいのかと細かいことを突っ込みたくなりますが

「数学的に細かいことを言えば,こういった性質も当然のものではなく,「数とは何か」「計算するとは何か」といった問題の前提として,よく考えなければならないものなのです」

本来であれば問題の前提として考えなければならない、とありますが
実際に全部を定義したり、考えたり、記載したりは中学・高校での学習ではしていなかったように思います。

前提などはどうだったかを調べてみると以下のサイトで
納得できる説明がありました!

数学は体系化された学問で今でも研究が進んでいる

疑問に持った法則に関しては

「演算において成り立つことがある定理の定形」としての法則

になっており、「法則」は全部「定理」であり

ちなみに,定理に関して気をつけたいことがある。

高校,大学入試においては,記述の際に定理の一部を宣言すべきだということ。

受験する高校,大学側の裁量が大きいんだけど,定理・性質・公式・名無し・原理のうち,高校受験では定理,性質を全て,大学受験では高校で習った名前のある定理,公式,原理を宣言するのが通例

通例というのは曖昧なんだけど,学校では絶対に習わない「定理の重要性」の機微,ってやつ。

大学教授は,宣言すべき事柄は数学における暗黙の了解,矜持,流儀のようなものだと考えることが多いみたい。

算数・数学の命題・公理・公準・定義・定理・系・性質・公式・原理・法則の違い

前後があるので詳しくはサイトをみていただくとして

「テストとか採点する側によるけど、中学の学習では定理、性質は全部宣言
高校の学習では習った名前のものは宣言する」

今回の事例だと中学の数学なので両辺に(-1)をかけることに対して
「等式の性質により」の一文を加える必要がある

これが高校の数学だと、「等式の性質」に関しては既に中学で習っているので
これに関しては記載する必要はない。

この説明がしっくりきました。

まとめ

結論として

「テストとか採点する側によるけど、中学の学習では定理、性質は全部宣言
高校の学習では習った名前のものは宣言する」

となりました。

証明についての宣言については、いろいろ調べてなかなか自分で納得できる
物が見つからなくて苦労しました。
結局はそれぞれの学校組織や採点者によって認識が異なる場合があるとも読めて、
恐らく採点とか見る側の方々はわかっていらっしゃると思うので
テストなどでは見解が全部一致しなくても
宣言とかよりもそこに到る考え方や理論が正しいかを見てくれているはずです。
でも入試などの場合は統一見解みたいなのがあるといいなと思いました。
(採点者の流儀に反するから減点とかあるなら悲しすぎる…)

 

 

 

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